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ナムチ―臥竜解封録
高寺彰彦&須永司 / チクマ秀版社 手ばなせない度 : ★★★★☆ 『ゲド戦記』、『ナルニア国物語』、『指輪物語』、『風の谷のナウシカ』、そして現在、壮大なる一つのハイ・ファンタジー長編が、ここに復刊する!!(帯より) ってぇことで、『臥竜解封録ナムチ』がついに復刊! これを逃したら次は無いかもなので、上記の作品がどれかひとつでも好きだという人は買うべし。絶対損はしないから。オススメ! ただし未完。どう薦められたって未完じゃしょーがねーじゃん、と思われるでしょうが、これが売れたら続きが描かれるかもしれないじゃないですか。薦めざるをえません。今回のあとがきで明らかにされましたが、物語はきっちり最後まで構築済みとのことなので、可能性は十分在ると思うんですよ。 個人的に『ナムチ』は『精霊伝説ヒューディー』と並んで続きが読みたくてずーっと持ち続け、待ち続けている作品で思い入れはすごくあります。 高寺彰彦さんと、須永司さんの“創作的雑談”における“日本を舞台にした、日本の素材で構築された、日本のハイ・ファンタジーを創れないものだろうか?”という話題から、『指輪物語』への共感と水木しげる先生の『河童の三平』へのオマージュから誕生した、とのこと(ちなみにカバー外すと見れる旧版の表紙絵の題字は水木しげる筆!)。 そういうわけで、あらすじとしては「雷帝マルドゥークによって眠らされたこの地の守護神、火の山の大物主を起こしにいく」という、指輪っぽいものながら、水木作品みたいな大らかさ・ユーモアに満ちた語り口。思わずくすっと笑っちゃう場面が多数(中ボスとのバトルの結末には吹いた)。主役のナムチはじめ、キャラクターたちは動物系ということもあってかわいい。 でも、かわいいばっかではなくて、けっこう残酷というか容赦の無いブラックな展開も多い(もっとも、あっけらかんと描かれてるので、微塵も暗さは感じない)。 一見パロディーと思われるかもしれないけど、根幹はきっちり押さえられていて、まごうことなき「ハイ・ファンタジー」になっています。ナムチが自らの手で足枷をほどく場面などは何度読んでもグッときます。 絵的には、作者があの大友克洋氏のアシスタントしてたくらいで、文句のつけようがありません。ただし“日本を舞台にした、日本の素材で構築された、日本のハイ・ファンタジー”には、あんまし見えないかも。なんででしょうかね? 上手すぎるっていうか、洗練されすぎてるっていうか、綺麗すぎるっていうか、乾いた絵で湿度が足りないっていうか……。その点では個人的には不満があるけど、逆に変に和風なファンタジーは嫌いってむきにはイイかも? by のぞみまつき |
by sironekonomiya
| 2006-05-29 20:29
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